2020.01.12

銀行から融資を引き出す為の正しい『決算書』

銀行から融資を引き出す為には、会社の正しい『決算書』を作ることがスタート‼

銀行からの融資を引き出す為には、適正な『決算書』の作成が必要になります。銀行などの金融機関は、まずは会社から預かった『決算書』を再計算しています。え、再計算って何をするのって思われる経営者の方、まずは会社の決算書を手に取ってください。さあ、正しい『決算書』とは・・・⁉

■現金勘定は正しい金額になっていますか?

意外に現金勘定を合わせていない経営者が多いのではないですか⁉現金勘定が本来の在るべき残高より多い場合、それはすべて損失として費用計上されます。また、極端に多い場合、社長の個人的な事に会社の資金が使われていると疑われます。

■売掛金、受取手形が滞留している取引先がありませんか?

売掛金や受取手形が滞留している取引先はありませんか⁉もし売掛金、受取手形勘定の残高に滞留されている金額が在れば、それはすべて損失として費用計上されます。

■棚卸商品の金額は正しいですか?

経営者は決算書をよく見せようと、棚卸商品の金額をよくいじくります。棚卸商品の金額を増やせば利益は増えますし、減らせば利益は減ります。だけど1カ月の売上に対して何カ月もの商品が決算書に上がっていればすぐに棚卸商品の額が多すぎることが分かります。多すぎる棚卸商品はすべて損失として費用計上されます。

■固定資産は毎期正しく減価償却していますか?

損益計算書が赤字の期に、減価償却をしない場合がありませんか⁉税法上は問題なくても、会計上は非常に問題があります。過去に減価償却をせず固定資産の額が多く残っている場合、これらもすべて損失として費用計上されます。

■貸付金、立替金、仮払金

この3つの勘定は決算書の『悪の三勘定』と言われるくらい最悪の勘定です。これらの勘定が在った場合、金融機関は社長が個人的に会社のお金を使っていると判断されてしまい、会社の評価は大きなマイナスになります。

■社長からの借入

社長からの借入は、銀行などの金融機関は返済しなくていい借入としてみます。つまり、資本金として見てくれるのでとても有利になります。だから金融機関からの借入とは区別して表示をしましょう。ただし、注意点もあります。毎月会社から取っている役員報酬の額に対して多すぎる社長からの借入の場合、社長の通帳などの資産がチェックされる場合があります。

■役員報酬

会社が苦しい時など、コストを削減するために役員報酬を極端に低くする場合、若しくは役員報酬を取らない場合がありますよね。この場合、銀行などの金融機関は役員報酬を月額30万円程度に設定して再計算します。通常生活するのに必要であろう金額で役員報酬を再設定します。高すぎる役員報酬の場合も注意が必要です。その場合、社長の預金通帳をチェックされる可能性があります。社長がきちんと預金を残しているか?社長が無駄遣いをしていないか?会社が厳しくなったとき社長が資金を出せれるかなどを判断します。

さあ、これらを踏まえたうえで会社の『決算書』を再評価してみてください。会社の資本勘定(純資産の部)はどうなりますか⁉再評価前の資本勘定がプラスだったのが、マイナス(債務超過)になっていませんか⁉現金残高が過剰に残っている場合や、貸付金・立替金・仮払金の『悪の三勘定』があった場合、社長の資金の流用まで疑われます。正しい『決算書』を作ることは金融機関にとって社長の性格をもプラスに見てくれます。